片眼遮蔽検査で進める場合に忘れてはいけない項目として、調節バランステストが挙げられます
片眼ずつ球面、乱視度数を求められたと思っていても、片眼は正視状態、他眼は遠視状態で終えている可能性があります
そのままでは、どの距離を見ても左右の調節刺激が同等にならず、片眼の映像は鮮明となるが、他眼の映像はぼやけてしまいます
これを防ぐために調節バランステストを行ない、左右の調節刺激を揃えるようにします
※※ 左右の矯正視力が同等であることが前提 ※※
● 交互カバー法 ●
➊左右ずつ求めた度数に、S+0.50D加え、近視状態にする
❷正読できるやや大きめの文字視標を見てもらう
❸左右の眼を交互に遮蔽し、左右の見え方を比較してもらう
❹左右の見え具合いが違った場合、同じになるまで見やすい方にS+0.25D加える
❺左右の見やすさが同じになったら、左右同時にS-0.25Dずつ加え、視力が上がらなくなった一つ前の球面度数を選択
● 偏光分離法 ●
➊左右ずつ求めた度数に、S+0.50D加え、近視状態にする
❷専用の視標を偏光レンズを通してみてもらう
(右眼で上の視標、左眼で下の視標が見えています)
❸上下どちらが見やすいか尋ね、上が見やすければ右眼にS+0.25D加え、下が見やすければ左眼にS+0.25D加える
❹左右の見やすさが同じになったら偏光レンズを除去し、左右同時にS-0.25Dずつ加え、視力が上がらなくなった一つ前の球面度数を選択
※※ 左右の矯正視力に差がある場合 ➡ 偏光レッドグリーン法を使用 ※※
● 偏光レッドグリーン法 ●
➊専用の視標を偏光レンズを通して見てもらう
(右眼で上の二重丸、左眼で下の二重丸を見ています)
❷右眼で見える赤緑ペアでどちらの二重丸がハッキリ見えるか尋ねます。赤がハッキリ見える場合はS-0.25Dずつ加え、緑がハッキリ見える場合は+0.25Dずつ加え、同じ鮮明さになるまで繰り返します
❸同様に左眼で見える赤緑ペアも比較してもらいます
❹偏光レンズを除去し、左右同時にS+0.50D加え、雲霧します
❺文字視標を使い、左右同時にS-0.25Dずつ加え、視力が上がらなくなった一つ前の球面度数を選択